はるのねいろ

まめたろうとこまめの成長記録です。

まめたろうが生まれるまで③

陣痛はあるけれど、子宮口がなかなか開かない、赤ちゃんが降りてきていない。そんな状態で迎えた明け方。


「姿勢を変えましょう」ということで、ベッドの背もたれを上げて上半身を起こすことに。その姿勢になった途端、陣痛の痛みがさらに強まって大変なことに。


それまでは呼吸をすれば少しは楽になったのに、呼吸をしてもしても楽にならない。「本当の陣痛はこんなに痛いんだ!」と思い、それでも呼吸をちゃんとしないと赤ちゃんに酸素が送れないから、と、必死に呼吸。


様子を見にきてくれた助産師さんが、呼吸を整えるようにしてくれるとぐっと楽に。そのときに気づいたのは、今までと同じように呼吸しているつもりだったのに、痛みのせいで呼吸がずいぶん浅くなっていたということ。とはいえ、それに気づいたところで痛みはどんどん強くなっていったので、浅い呼吸になっては助産師さんが手伝ってくれて、というのを繰り返すことに。


そのうち、陣痛の痛みだけじゃなく、何かが出てきたような、何かが出てこようとしているような感覚におそわれました。


もういきんでもいいのか、また耐えたほうがいいのか。こめさんにコールをしてもらってやってきた助産師さん。


まだ時間がかかりそうで、誘発するかもしれない、とそれまで言っていたのですが、念のため赤ちゃんの心音を確認しましょうということで確認したところ、赤ちゃんの心音が停止。


わたしはそのとき、ほとんど余裕がなくて目も開けられず、記憶もなんだか曖昧です。こめさんが言うには、どっと先生や看護師さん、助産師さんが入ってきて、わたしは酸素マスクをつけさせられて、赤ちゃんの心音がまた動き出しました。


子宮口全開の確認、すぐに分娩室へ、ということで、先生にお姫さま抱っこされて分娩室へ移動。すぐ産むよということで、2〜3回いきむと、まめたろうが出てきました。


すぐに産声をあげなかったため、小児科の先生が処置をしてくれて、声が聞こえてきました。それにほっとして、そのあたりで、こめさんがわたしの頭の上にいてくれたことに気づきます。


わたしの顔が真っ白だったようで、息をしているか心配になったらしいこめさん。出産後、1時間くらいそのまま2人で分娩室にいたのですが、口に手を当てて、息をしているか確認したりしていました。


新生児仮死、低血糖。これがまめたろうが産まれてきて診断された内容でした。低血糖は、分娩までの時間が短く、生まれてくるときにストレスがかかったことが原因とのこと。


がんばって生まれてきてくれたこと、生まれてから、ちゃんと息をしてくれたこと。小さくて青白い身体だったけれど、体力のある子なんだと思いました。


こうして、わがやは無事に3人目の家族を迎えることができたのでした。