「おかーさん、すがたってなに?」
「姿って、たとえば、お母さんの姿はこれだよ。まめたろうの姿は、これだね。」
そういいながらお互いの全身を示すと、まめたろうは「???」という感じで聞いていました。
「姿は、そのひとやもののかたちってことかな。だから、お母さんの姿はこれだし、まめたろうの姿はこれだよね。」
するとまめたろう、「すがたをけすってどういうこと?」ときいてきました。
「姿を消すっていうのは、その人がいなくなるってことだよ。例えばまめたろうがいなくなったら、まめたろうが姿を消した!っていうことだよ。」
さて、これでわかったのかな?と、彼の様子を見ていると、彼はなにやら考えているようです。
「わかった!カーテンに隠れちゃうってことだね?」
「そうそう!そういうこと!」
すごい〜!よくわかってる!少し感動して、この話はその日にすぐこめさんに話しました。
絵本なのか誰か大人が言ったのか、「姿を消す」って言葉の意味が分からなくて不思議だったのでしょう。「けす」はわかるけど、「すがた」ってなんだろう?と思ったので、最初は「すがた」だけを聞いてきたのでした。そして、やり取りの中で、「すがたをけすって?」となった。
まめたろうの思考の筋道が、きちんと秩序立っていて、子どももちゃんも子どもなりの論理で考えて検討しているんだなぁということがよく分かりました。